● センダイハグマ |
=キク科= |
Pertya × koribana (Nakai) Makino et Nemoto |
植物観察ノート 宮城県 |
植物研究雑誌(April 2016)に、 大井・東馬哲雄, 邑田 仁(東京大学大学院理学系研究科附属植 物園)により、「染色体数や外部形態, 予備的な DNA解析においては, 雑種とする積極的な根拠 は無く, オヤリハグマの無裂葉型として扱うのの が適当である」と発表された。かくして、百十数 年の謎にようやく決着がついたようだ。('16.4記) |
'08.9.20 七ヶ宿町 南蔵王 長老湖 |
花:「盛夏に茎の頂に頭花のつぼみがつき、秋に入って分枝が開出して円錐 状となり、頭花が開く。頭花の総苞は乾膜質で内側に向けて次第に大きく なる総苞片からなり、長さ17mm内外の細長い楕円体、小花は5深裂した白 色の花冠かを持ち1〜3個」。 痩果:「毛があり冠毛は白い」。 葉:「茎の中央に集まる傾向があり、形は両種間の中間を示し、倒卵状広楕 円形あるいは広楕円形、基部はしばしば柄に流れる。葉質はオヤリハグマ に似て膜質に近く下面は光沢があるものが多い」。 これらの写真は、実は似て非なるものらしい。葉はオヤリハグマのような深 く裂が入るタイプのものがないというだけで、そのように「同定」し、とにかく掲 載したもの。しかし、葉がこのようなタイプのオヤリハグマにはしばしば出会 う。牧野図鑑で見る限り、本種の総苞にはもっと膨らみがなければならない が、そのようなタイプのものには出会ったことがない。 東京大学にあるタイプ標本は(写真閲覧)、「1901.10 郡場寛」仙台市太白山 とのデータがあるが、確かに総苞にはカシワバハグマに似た膨らみがある。 この(これらの?)採集歴をもとに、その後も多くの研究者が太白山付近でも 本種を探したというが見つかっていないという不思議な存在。 |
【仙台白熊】 オヤリハグマと カシワバハグマ との交雑種。最 初の産地が仙 台…。 花期:秋 高さ:50cm 本州(東北南部) |
'08.9.20 七ヶ宿町 南蔵王 長老湖 |