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植物観察ノート 宮城県
「野草図鑑F」(長田武正・保育社)より
トウダイグサ [補足〜蛇足]
雌花
雄花
雌花
雄花
 [杯状花序] 小さなつぼに包まれた全体を
 ではなく
花序とみるわけはつぎの通りである。
 もし、これがひとつの花なら、中心にめしべが
 あり、おしべがこれを取りまくはずだが、この
 場合はおしべの数も配列もでたらめである。お
 しべ、めしべのそれぞれが、
退化した1個の花
 で、つぼは枝先の変形したものといわれる。こ
 れも擬花の1種である。
 <「野草図鑑F」(長田武正・保育社)P.169>
 トウダイグサ亜属 ――― …杯状花序の腺体は、
 主軸に頂生する花序のみ
5個あり、散形枝の杯状花
 序は、
4個の腺体をつける。腺体は5枚の総苞片と交
 互につき、茎主軸の中心から見て、外側に位置する
 1個が
欠如して4個となったものである。その腺体が
 なくなって空所となった個所に
雌花の花序が傾き、果
 実が成熟したのち、うなだれてくる。
  <「日本の野生植物 草本U」(平凡社)P.224-5>
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